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定番の魅力はさり気なさに〜パンダの底力「歴史とデザイン」

イタリアの日常が味わえるクルマ

パスタやピッツアといったイタリアの日常食は、日本のみならず世界中でもほぼほぼ日常食の一部になっています。

毎日でも楽しめる気軽さと美味しさ、でもちょっとオシャレで楽しい。

そんなイタリアンな感覚こそが、世界で愛される理由、つまりイタリアの真骨頂といえるのではないでしょうか?

 

クルマにおけるイタリアの日常を存分に楽しめるのがFIATのクルマたちですが、実は最も長い期間連続して生産されている定番こそパンダなのです。

 

デビューから40年近くが経過し三世代目となった現行モデルも、イタリアを中心にヨーロッパの多くの国々で大活躍しています。2ドア、パーソナルカーとしてイメージが強い500に対し、パンダは家族や荷物をたっぷり載せ、狭い道も厳しい坂もグングン走る。汚れたって気にしない、どこでもいつでも活躍するまさに「日常のアシ」。

現在も年20万台近くの生産量を誇り、500とならぶFIATのアイコン車種として活躍しています。

 

 

日々の生活でもオシャレ心を忘れない、イタリア人らしいエッセンスが存分に注がれた、ある意味で「リアルなイタリア」が感じられるクルマといえます。

 

 

おそらくイタリア人でパンダに乗ったことのない人間などいないでしょうし、イタリアのレンタカー屋さんでパンダの取扱いがないところも皆無でしょう。これは、パンダが誰でも乗れる、どこへでも行ける、便利なツールとして認められた存在であるということの証。

 

 

ちなみに、レンタカー業者によると、パンダだと盗難に遭う確率も低いなどという噂もあるほど。日常の会話でも「あ、じゃあわたしのパンダで行こうか?」なんて言い方が通じるほどの存在なんです。

 

 

もちろん、便利なツールだというだけでこれほど愛されるほど世の中は甘くありません。特に、「何でもいい」と言いながら、ちっとも「何でもよくない」イタリア人にとって、定番としての眼鏡にかなう条件はなかなか厳しいと言わざるを得ません。ツールとしての使い勝手の良さ、そして、日常のパートナーとして愛せる存在、楽しめる存在たりうるか?

時代に応じた「ちょうど良さ」を追求しながら、そんなイタリア人の厳しい要求がつまったクルマこそパンダなのです。

 

 

パンダの歴史と今

初代のパンダはイタリアが世界に誇るデザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロ率いる「イタルデザイン社」が、FIATからの外部委託を受け開発した最初のクルマ。直線基調のシンプルだが飽きのこない、イタリアらしいデザインセンスに溢れたそのスタイルと軽妙な走りは、デビューした1980年から現代にまで続くパンダの地位を不動にした傑作といえるもの。日本でも、多くのデザイナーやギョーカイ関係者といった、オシャレな人々の間でも大変な人気を呼びました。

 

パンダの元祖,PANDA,FIAT

トリノ自動車博物館に展示されている、パンダの元祖。

 

 

多少の変更こそあれ、20年以上も同じ姿を保っていた初代に代わり、2003年からは背の高い丸みを帯びたスタイルの二代目が登場。実は「Gingo(ジンゴ)」という別の名前でデビューする予定のSUV要素を持ったモデルが、パンダの二代目を襲名。

 

 

Gingo,ジンゴ,PANDA,FIAT

 

 

最初こそ初代との違いから、少々違和感を覚えたイタリア人でしたが、程よいサイズ感やエアコンの装備など、時代に即した使い勝手が認められ、すぐに「新定番」としての地位を築きます。

 

そして、2011年から現行モデルへ。

 

 

2011モデル,パンダ,PANDA,FIAT,パンダ三代目

室内は広くなるも、全高は二代目よりも低くなり、立体駐車場で困ることも少なくなった。シンプルなグレーのボディカラーは、可愛さと都会的な雰囲気を両立。

 

 

環境と燃費、安全といった性能面、室内環境の改善など、あらゆる点でリファインされたモデルへと進化を遂げたのが三代目。もちろん、パンダらしい時代時代の「ちょうど良さ」を表現しています。

 

 

2011モデル,パンダ,PANDA,FIAT,パンダ三代目

助手席前には初代パンダの「荷物棚」が復活。バッグ類もサッと置ける大きさはとっても便利。グレーのボディカラーとコーディネートされるダッシュパネルなど、イタリアらしい小技が。

 

 

 

日常の「アシ」であっても、角丸の四角(スクワークル)を基調にしたデザインなど、イタリアらしい遊び心にも抜かりがありません。

 

 

2011モデル,パンダ,PANDA,FIAT,パンダ三代目

ロック一体型のドアノブにもスワークルデザインが採用。見た目以上にその便利な使い勝手を誇る。ちなみに内装のシボはよく見るとPANDAの文字の羅列になっている。

 

 

2011モデル,パンダ,PANDA,FIAT,パンダ三代目

 

 

実用一辺倒ではなく、見る角度によって、可愛らしかったり、キリッとし表情を見せたりと、デザイン大国イタリアの名に恥じないエクステリアをもつパンダ。まさにオシャレに肩肘を張らない人にこそピッタリ。

 

乗り味、使い勝手、デザイン、あらゆるところに散りばめられたイタリアの日常を、パンダとともに味わってみませんか?