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FIAT 500が提供するものは、個性的なスタイリング、現代的センス、信頼性の高いエンジニアリング、豊富な装備品、傑出した快適性だけではありません。卓越した安全性能も、そのひとつ。安全装備品のすべてが融合することで、同セグメント中、トップクラスの安全性を実現しています。
このモデルは、クラス史上初となる7つのエアバッグ(フロントのデュアルエアバッグ、サイドエアバッグ、前席ウインドエアバッグ、運転席ニーエアバッグ)を標準装備(イタリア仕様車のネイキッドバージョンを除く)。
さらに、車の動的走行安定性に対し、コントロールを補助する最先端テクノロジーを数多く備えました。それは、EBD付きのABSをはじめ、最新式ESP(Electronic Stability Program:電子制御式スタビリティコントロール)、ASR(Anti Slip Regulation:駆動輪空転防止機能)、HBA(Hydraulic Brake Asistance:ハイドローリックブレーキアシスト)、ヒルホールドシステム(坂道発進補助機能)です。また、乗員保護のため、新型FIAT 500のボディシェルは最新式の衝突安全基準を満たすように設計。高い衝撃吸収性能を発揮するボディシェルに囲まれた強固な乗員キャビンを形成しています。そして、車両同士の前面衝突時におけるコンパティビリティを改善する、専用のフロントエンド構造を採用したことは「スーパーミニクラス」では初めてのことです。
前席のシートベルトは、バックル側に加え、リトラクター(巻き取り部)側も引き込む構造のダブルプリテンショナー式を採用。ロードリミッター機構を標準装備することで成立するこの仕組みは、万一のときでも、前席乗員をしっかりとシートに固定するので、従来に比べ乗員保護効果を高めています。また、後席には3点式シートベルトを標準装備。前席および後席のシートはアンチサブマリン構造とし、万一のときでも、乗員がシートベルトとシートの間を滑り落ちることはなく、シートベルトの乗員保護効果を失うようなことはありません。そしてISO FIX式チャイルドシートアンカーも、すべてのバージョンに標準装備しました。
どんな路面でも乗員にとって快適な乗り心地と安全性を約束するために、すべてのダイナミズムと快適性を向上する仕組みを備えました。その証しとしてサスペンションについて言えば、フロントには独立懸架型のマクファーソンストラットを、リアには半独立懸架型のトーションビームを採用しています。従来のフィアット車にも数多く採用されてきた、これら2つのサスペンションシステムはマニェーティマレッリ社が進化させたもの。新型FIAT 500に適合するよう、そして優れたハンドリング性能と高次元の乗り心地を両立するために大きな改良とモディファイを実施しています。
車両火災防止対策
車両火災予防の点で社内の厳密な最新基準に合致するようボディシェルをはじめ、数多くのコンポーネントを設計しています。たとえば、FPS(Fire Prevention System:車両火災予防システム)は、フィアット全モデルに共通する優れた特徴のひとつ。また、衝突後に起こりえる車両火災を予防するという面から見ると、究極のプリベンティブセーフティーともいえます。
今回、新世代のFPSを新たに導入し、全モデルに標準装備しました。これは従来のイナーシャ(慣性式作動)スイッチに代わり、エアバッグシステムの減速度センサーを利用して衝突や横転時の衝撃を感知。一定以上の衝撃を感知すると、燃料供給ポンプの電源をただちに遮断。その結果、燃料供給が止まり、供給配管の圧力も下がることで燃料の漏出を防ぎます。また、このシステムを含む燃料供給系は、衝突時に損傷を受けないよう、パイプの材質や配置、接続部分の取り付けなどにはとくに安全性を考慮して設計。さらに、強化樹脂製燃料タンクは、衝突時に最も安全性が高い場所に配置し、燃料漏れなしの耐破壊強度やタンクの不燃性についても、最も厳しいテストをクリアしています。
この新世代型FPSでは、車両火災を防ぐと同時に、車内乗員に対して緊急避難を補助したり、後続車へ緊急事態をアピールする機能も備えました。実際に、FPSが作動すると、自動的に以下の装置が連携作動します。
● ドアのロックを解除
● ルームランプを点灯し、マルチファンクションディスプレイに警告メッセージを表示
● ハザードランプを点滅
このため、夜間の事故発生時でも、乗員がすみやかに車外へ脱出できるよう支援します。
アクティブセーフティ
ブレーキシステム:
ブレーキシステムは、X字型2系統配管式で踏力に応じた確実な制動力と制動距離の短縮を図りました。さらに、ブレーキサーボのアシスト特性はペダルストロークの短縮化を実現しています。
前輪: |
<1.2>直径240 mm、ソリッドディスク。
<1.4>直径257 mm、ベンチレーテッドディスク。
ブレーキパッドは摩耗率とスキール音、ひきずりが小さいことが特徴です。 |
後輪: |
<1.2>直径180 mm、ドラム式。
摩耗に応じ、ブレーキシューのすき間を自動調整する機構を備え、メンテナンスフリーで常に一定のペダルストロークとシャープなレスポンスを確保しています。
<1.4>直径240 mm、ソリッドディスク。
9インチサイズのブレーキサーボは、ブレーキペダル操作時の踏力を大きく低減し、良好な操作フィーリングと確実な制動力を約束。ブレーキペダル自体やブレーキ系統全体の設計を刷新し、ペダルストロークの短い、プログレッシブなペダルフィーリングを実現しています。 |
ESS:
ESS(Emergency Stop Signal:緊急制動表示機能)を初めて標準装備。この機能は、50 km/h以上での走行中にパニックブレーキをかけたとき、一定以上の減速度を感知すると自動的にハザードランプが点滅して後続車にアピールし、2次追突を予防する仕組みです。また、一定以上の減速度に達しないときやブレーキペダルをゆるめると、ハザードランプの点滅は止まります。
ABS:
ABSは4アクティブセンサー、4チャンネル式でABSユニットには8個のソレノイドバルブを使用。さらに、EBD(Electronic brake force distributor:電子制御式制動力配分機構)も装備しています。
ABSはすでにおなじみのように、各タイヤ/ホイールが制動時にできるだけロックしないようにすることで、路面グリップを確保し、緊急回避時などでもハンドル操作を可能にします。このABSの注目すべき特徴はアクティブセンサーの採用。従来のパッシブセンサー型のようにコントロールユニットには情報伝達せずに各ホイール回転速度をセンサーユニット自体がデータ処理します。そのため、従来では作動対象速度が2.5 km/h以上に限定されていましたが、新しいアクティブセンサー式では、ほぼ停止寸前まで作動。また、周囲の電磁誘導ノイズによる悪影響も大きく低減し、常に確実な作動を保証します。この先進的なABSは、EBDとしても機能します。EBDは前後輪の荷重条件に応じてそれぞれのタイヤ/ホイールにかかる制動力を理想的に配分し、とりわけ軽荷重時に後輪で起こりがちな早期ロックの防止に威力を発揮。小型車では、乗員数変化により重量配分が変わると車の前後配分に大きく影響するので、常に安定した優れた制動能力を確保するためには必需品です。EBDは高精度で、柔軟性の高い制動力配分の制御が可能。また、この機能はブレーキパッドの摩耗状態や路面グリップ状況にも対応します。さらに前輪ブレーキの負荷を軽くするので、ブレーキディスク/パッドの温度上昇を防ぐことで耐フェード性を高め、ブレーキサーボ負荷の減少にも寄与します。
ESP:
あらゆる路面状況下で車のコントロールをパーフェクトに維持するため、FIAT 500はESP(Electronic Stability Program:電子制御式スタビリティコントロール)を標準装備としました。スピン寸前のような状況下でドライバーの回避能力を補助するこの革新的なシステムは、車を操る主役はあくまでドライバーであることを基本理念に導入。危険回避時にドライバーの操作をアシストしながらも、この車本来の優れたロードホールディングを損なうことなく、状況に応じて補助するにとどまります。ESPはタイヤの路面グリップを前後、左右方向とも、常にモニターしています。万一、車にスキッド(横滑り)が起きると、この状態を解消し、ドライバー本来の意志に沿った進行方向に車の向きを保つように作動。各センサーは、刻々と変わる車の姿勢(向き)を垂直軸まわりの回転速度であるヨーレイト変化や、横方向の加速度、ハンドルの回転角度からドライバーが望む進行方向を感知し、ESPのコントロールユニットに情報を伝えます。これらのデータをコンピューターが瞬時に比較演算し、車がタイヤの接地限界内にあり、ドライバーの意志に沿って曲がっているか、もしくはノーズが滑り出している(アンダーステア)、またはテールが滑り出している(オーバーステア)かを、計算結果モデルにしたがって導き出します。
スキッドが起きたとき、ドライバーの意志に沿った本来の進路に修正するため、ESPはスキッドの程度に応じ、内輪あるいは外輪に個別にブレーキを作動させて片側輪の走行抵抗を増やすことでヨーモーメント(回転力)を発生させ、アンダー(オーバー)ステアを解消。同時にスロットルバルブを閉じることで過剰なエンジンパワーを制限します。
このESPはFIAT 500専用に開発されました。開発エンジニアたちが心がけた点は、ブレーキ作動による自動制御の介入によってドライバーの意志を削ぐことがないように、できる限りスムーズにさせたこと。そして、エンジンパワーの出力制限も限定的なものにとどめ、優れたダイナミックパフォーマンスを陰で支えながら、運転する楽しみを損なわないようにしました。ESPは、エンジンを始動すると、常にスタンバイ状態になります。
ASR:
ASR(Anti Slip Regulation:駆動輪空転防止機能)は、ESPシステムの機能のひとつ。
とくに加速時において、駆動輪への個別自動ブレーキ制御とエンジン出力制御などにより、常に最適なトラクション性能を提供します。ASRはABSセンサーから各タイヤの回転速度を感知し、タイヤの空転が起きている度合いを計算します。そして、2つの異なる方法により、タイヤのグリップが回復するように自動的に制御を開始。路面に対して駆動力が大きすぎ、両輪が空転を起こしたとき(例:瞬間的なアクアプレーニング発生時や、未舗装路面、積雪路、凍結路などでの加速時)は、スロットルバルブ開度(吸入空気流量)を自動的に小さくしてエンジン出力トルクを減少させます。
一方、片輪が空転を起こしたとき(例:タイトコーナーでの加速時やボディの姿勢変化によって内輪が浮き気味になり、グリップを失ったとき)は、ドライバーがブレーキペダルを踏み込まなくても、空転しているタイヤに自動的にブレーキを作用させます。その結果、擬似的なLSD(Limited Slip Differential:リミテッドスリップディファレンシャル)効果により、必要にして充分な駆動力を確保。路肩側に雪が残っている上り坂のスタート時に、路肩側駆動輪に有効な駆動接地力を得られないときや、荒れた舗装路面の走行時に片輪が浮き気味になるなど、わずかなグリップロスで空転が起きたときにも役立ち、安全性にも大きく貢献するはずです。
ASRはエンジン回転中、常にスタンバイ状態で作動。また、ASR機能を一時的に解除するASR-OFFスイッチをインストルメントパネル中央に備えています。実際にASRが作動を開始すると、スイッチ部のASR表示灯やメーターパネル内の表示灯が点灯。これは路面が滑りやすく、デリケートなアクセルペダル操作が必要なことをドライバーに知らせることにもなります。また、ASR-OFFスイッチで強制的にOFFにしたときや、万一の異常時には、「ESP/ASR unavailable see handbook(ESP/ASR機能せず、取扱説明書を参照)」の警告メッセージが点灯し、ドライバーに知らせます。
タイヤチェーンを装着したときは、ASR-OFFスイッチで強制的にOFFにする必要があります。タイヤチェーンが雪を噛み込むときに、連続して起こるわずかなスリップをASRが認識し、自動ブレーキを作動させることがあるからです。
MSR:
ESPのシステムに含まれるMSR(Motor Schleppmoment Regelung:エンジンブレーキ制御機能)は、エンジンブレーキによる制動力をコントロール。路面グリップが低い状況での走行中にアクセルペダルを急に放したり、シフトダウンしたときにエンジンブレーキが強すぎてタイヤが路面グリップ(接地力)を失ったときなどには、瞬時にMSRが作動して強すぎるエンジンブレーキトルクを抑制。駆動輪ロックを防いでスピンを回避します。たとえば、冬季のトンネル進入時に予期せぬ凍結路面を見つけ、驚いてアクセルペダルを放してしまい車がスピンしそうになる、というような状況でもすこぶる安心。MSR機能がほどよいエンジンブレーキを作用させます。MSRとはドイツ語のMotor Schleppmoment Regelungの略記、英文表記ではEngine drag torque control:エンジンブレーキトルクコントロールの意味です。
HBA:
パニックブレーキ時に威力を発揮するHBA(Hydraulic Brake Assistance:ハイドローリックブレーキアシスト)も装備。ハイドローリックブレーキアシストと名付けられたこの機構は、ABSコントロールユニットのポンプを電子制御により作動させ、ブレーキ液圧を瞬時にブーストします。
パニックブレーキをかけるとき、ほとんどのドライバーは危険を認識した時点でブレーキペダルを素早く踏み込みますが、その力(踏力)は充分ではありません。モータースポーツのプロと呼ばれるようなドライバーでない限り、女性やお年寄りを含む一般的なドライバーはパニックブレーキ時に最大制動力を発揮させるほど力強くブレーキペダルを踏み込むことができない傾向があります。なぜなら、一般的なドライバーは同じ操作を繰り返していると、反射的にいつもと同じ行動を起こす傾向が強く、その結果、危険な状況でも無意識に日常とほぼ同じ踏力でブレーキペダルを踏み込むからです。ブレーキアシスト機構は、この点に着目。パニックブレーキ時のブレーキ踏力が日常とほぼ同じでも、素早く踏み込んだことを感知すると、通常操作よりも高い制動力を発生させます。
このブレーキアシストは、危険回避時などに自分の意志で素早く的確なブレーキペダル踏力を加減して車をコントロールできる、プロフェッショナルライクなドライバーにとっても明らかなメリットがあります。その理由は、この機構がすべての状況下で制動時に起こるタイムラグを短縮するため。つまり、ブレーキペダルを踏み込み始めた時点で、ブレーキ液圧回路内の圧力が最大になり、通常よりも大きな制動力を発揮。この結果、生命にかかわるほど重要な最初の瞬間を有意義にできるからです。
ヒルホールドシステム:
ヒルホールドシステムは、いわゆる坂道発進を補助する機能。センターコンソール前方フロア部に設けたジャイロセンサーが車体の傾き具合を感知し、ESPコントロールユニットが路面の勾配を認識します。 上り坂で坂道発進をするとき、1速にシフトしてブレーキペダルを踏み込むと、コントロールユニットが制御を開始します。その後、ブレーキペダルから足を離しても約2秒間はフロントのブレーキキャリパーのブレーキ液圧を保持。上り坂で車が下がるのを防ぐので、ハンドブレーキを併用する操作を不用にし、坂道発進を補助します。また、この機能は進行方向に対し、下り坂でリバースギアにシフトしたときも同様に作動します。ただし、ハンドブレーキを併用する坂道発進操作が不用な下り坂で1速ギアを選んだときや、上り坂でリバースギアにシフトしたとき、上り勾配が5%以下のときは作動しません。
坂道発進が苦手だからと、クリープ現象が生じないデュアロジック車をあきらめていた人にとっては、非常に魅力的な機能です。
※ 写真は、日本仕様とは一部異なる場合があります。
※ 写真の色は、実車とは多少異なります。ご了承ください。
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