ワインに生ハム、チーズなど、こだわりの食材がイタリア全土から集結する『EATALY(イータリー)』。とりわけホリデーシーズンは、1年の中でも心を浮き立たせるアイテムがラインナップされる季節です。今回は、商品担当の星川智子さんに、ホリデーシーズンに楽しみたい、イタリア気分を盛り上げるフードアイテムを、10点セレクトしてもらいました!
パンドーロは、パネットーネと共にイタリアのクリスマスには欠かせない発酵菓子。“pane d’oro(黄金のパン)”という名前のとおり、卵をたっぷり使用したブリオッシュのような濃厚な生地が特徴です。EATALYでは複数のパンドーロを取り扱っていますが、イチオシは今年、EATALY初お目見えとなったGALUP(ガルップ)の『パンドーロ チョコチップ』。ポップなピンクのパッケージにも心がときめきます。GALUPは1922年、ピエモンテ州の北西部に位置する町ピネローロで設立した家族経営のブランドで、今も創業時と同じレシピで伝統的なお菓子を作り続けています。卵をたっぷり使用した軽い食感とやさしい甘さの生地に、別添えの粉砂糖をしゃかしゃかと雪のようにまぶしていただきましょう!ちなみに、イタリアではパネットーネ派とパンドーロ派に分かれるのだとか。あなたは、どちら派?
イタリア、特にピエモンテ州では「ホリデーシーズンのデザートタイムには、パネットーネとマスカットを使った微発泡の甘口のワインを一緒にいただくのが定番です」と星川さん。今回、紹介してくれた2本のワインは、イタリアの初代国王ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のご子息が、その所有地を譲り受けて設立したワイナリーフォンタナフレッダ社のもの。「マスカットの自然な甘みとフレッシュなさわやかさが魅力です。またアルコール度数が低いので、普段、ワインを飲みなれていない方にも楽しんでいただけると思います。焼き菓子のほか、ヘーゼルナッツをたっぷり使ったチョコレートとの相性も抜群です。『モスカート ダスティ』は泡がかすかに立つ程度の微発泡で甘みをしっかりと感じます。よりさわやかな『アスティパレットブルー』はパネットーネとは、定番の組み合わせ。この時期には特によく飲まれています」と、星川さんがそれぞれのワインの楽しみ方を教えてくれました。どちらも気になる方はぜひ飲み比べしてみてください。
チーズやプロシュートに欠かせない、トリノ発祥の堅焼きパンの一種である『グリッシーニ』は、日本ではもう定番ですよね。1945年に創業した、マリオフォンゴ社のグリッシーニは、小麦粉、水、油(またはラード)、塩、イーストとシンプルな材料を使用しており、パン屋で作っているような食べ応えが魅力です。そのグリッシーニの生地を、舌(Lingue/リングエ)のように薄く平たく焼き上げたのが、今回ご紹介する『リングエ』。パリパリと割っていただきます。オススメのタイプを星川さんに尋ねると「クラシックタイプのほか、オリーブやローズマリー、パルミジャーノ・レッジャーノなどを練り込んだタイプなども用意しています。そのまま召し上がっていただいてもいいですし、チーズと一緒に食べてももちろん美味しいですよ」と素敵な食べ方も教えていただきました。
イタリアのホリデーシーズンにプロシュートは欠かせません。お皿に盛るだけで、美味しくいただけます。現在、EATALYでオススメしているのは、エミリアロマーニャ州のエリプロシュッティ社のプロシュート。まるっと原木のまま直輸入し、日本でスライスして販売しています。1950年からグラナ・パダーノとパルミジャーノ・レッジャーノの加工・販売を行ってきたDalla Bona家が2000年代に設立したエリプロシュッティ社では、職人の手によりひとつひとつ加工を行っています。なかでもEATALYが仕入れている『エリ プロシュット』は、18ヶ月間熟成されており、上品で深みのある味わいが特徴。穏やかな塩味で、しっかりとした旨味が凝縮しています。
『カワバチーズ』をご存知でしょうか。群馬県北部の川場村にあるチーズ工場なのですが、実はこちらイタリア・ピエモンテ州にあるチーズ専門店ジョリート・フォルマッジ社の3代目であり、EATALYのチーズ部門責任者を務めるジョリート氏の監修のもと、ピエモンテ州やプーリア州でチーズ製法を学び、トリノのEATALYでチーズ事業に従事していた片岡恵子さんがチーズづくりを担っています。武尊山が育んだ天然水と毎日牧場から運ばれる新鮮な生乳を使い、本場イタリアの製法で作り上げるフレッシュなチーズは、上品で繊細な味わいを楽しめます。
近年は日本でもよく知られるようになったブッラータは、フレッシュ感があり、バターのように濃厚な味わい、クリームの甘味とコクのバランスが絶妙。わらび餅のような“もちっ”とした食感のストラッキーノは、イタリアでは非常にポピュラーなチーズ。このところ日本でも人気急上昇中です。ヨーグルトのような酸味が特徴的で、オリーブオイルや塩をかけて、プロシュートと合わせると、あら不思議。あっという間にワインが蒸発してしまいます。
1889年に設立されたポッラストリーニ社は、イタリアで初めてイワシの缶詰を製造したメーカー。EATALYでは、エクストラバージンオリーブオイルと塩で作られたシンプルなタイプと、唐辛子を加えピリッとした辛みがアクセントになったタイプ、トマト煮、そのトマト煮に辛みを加えたバージョンと、4種を取り扱っています。「地中海の肉厚なイワシは、レモンや茹でたじゃがいもを添えればそれだけでちょっとしたおつまみに。パスタのソースに使っても美味しくいただけますよ」と星川さん。缶のデザインもポップで気持ちが華やぎます。ちょっとしたプレゼントにしてもきっと喜ばれるはず!
日本ではビスコッティの名で親しまれている、アーモンドをたっぷり入れて焼き上げるイタリアの伝統菓子カントチーニ。その歴史は古く、カトリーナ・ディ・メディチの時代には、すでにその原型が存在していたという説もあるそうです。今回、カントチーニをこの世に送り出したアントニオマッティ社の商品をピックアップ。1858年、イタリア中部トスカーナ州フィレンツェ郊外のプラートで創業した同社は、初代から続く伝統的な製法を守り、原材料は小麦粉、砂糖、新鮮な卵、松の実、アーモンドなどを二度焼きして、カリカリのカントチーニを作り続けています。本場イタリアでは、コーヒーだけでなく、甘~いデザートワインに浸して楽しむ人も多いそう。ぜひ、トライしてみては?
アンティカ トロネリア社では、1885年の創業以来、5代にわたって、地元・ピエモンテ州が誇るヘーゼルナッツを使ったお菓子を作り続けています。魅力的なラインナップのなかでも、この時期、マストで味わいたいのはヘーゼルナッツをはじめ、ナッツをふんだんに使った風味豊かなトリュフチョコレートたち。ガナッシュを固めのチョコレートやココアパウダーでコーティングしたトリュフチョコレートはとろ~り滑らかな口どけで、子どもも大人もみんな大好き!イタリアの冬には欠かすことができないアイテムです。「なかでもアンティカ トロネリア社のトリュフチョコレートはどれもナッツを贅沢に使っており、ザクっとした食感は地元の方にも大人気です」と、星川さんのイチオシです。ピスタチオを練り込んだものやカプチーノの香りが漂うものなど、イタリアらしさを前面に打ち出したアイテムもぜひチェックしたいところです。
気になる商品は見つかったでしょうか?イタリア食材の殿堂EATALYが自信を持って勧めるフードアイテムは、イタリア人の生活に寄り添い、愛されてきたものばかり。とびきりご機嫌なホームパーティーに、またホリデーシーズンの手土産や贈り物にもぴったりなのはもちろん、大好きなイタリアに思いを馳せながらいただけば、心が華やぐこと間違いなしですよ。
Text by長谷川 あや
【SHOP INFORMATION】
EATALY(イータリー)
公式サイト(オンラインストア):www.eataly.co.jp
Instagram:@eataly.tokyo
Facebook:@EatalyTokyo
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