伝統の文化と技術を受け継ぎ、魂を込めて「ものづくり」に取り組む人々——。
そんな、日本で「職人」と呼ばれる彼らのことを、イタリアでは「アルチザン」と呼びます。
イタリアのアルチザンを代表するFIATでは、同じ志を持った日本の職人と交流し、これまで以上に日本の文化とCuore(クオーレ:心)を通わせ合いたいとの想いから、ひとつの特別なプロジェクトを立ち上げました。
それが、日本の「ものづくり」文化継承を目的に活動するNPO法人「MADE IN JAPAN PROJECT(メイド・イン・ジャパン・プロジェクト、以下「MIJP」)」とFIATがコラボレーションして行う「FIAT×MADE IN JAPAN PROJECT」です。
https://www.fiat-auto.co.jp/mijp/
今回、このプロジェクトの一環として、10月25日(日)17:00〜オンラインイベント「工芸は食で光り、食は工芸で光る」を開催。そのコンテンツのひとつ、震災復興特別支援企画「籠づくりワークショップ」の参加者を募集します!
YouTubeでの配信を通じて、ご自宅から参加可能。参加の申込み方法は、この記事の末尾でご案内しています。
それではさっそく、ワークショップとイベントの詳細をご紹介します!
▼目次
今回の「籠づくりワークショップ」に協力してくれるのは、国際協力NGOである「特定非営利活動法人Peace Winds Japan(ピースウィンズ・ジャパン、以下「PWJ」)」と、宮城県南三陸町のコミュニティスペース「晴谷驛(ハレバレ―)」。
PWJは、シルバー人材センターが解散してしまった震災後の南三陸町において、高齢者が仕事、学び、交流を通じて生きがいを感じられるプロジェクトを進めてきました。その拠点として2015年に誕生したのが、「晴谷驛(ハレバレ―)」です。
そんな彼らの活動の中で特に人気を博したのが、クラフトテープを使った籠づくり。
「震災でお世話になった人に恩返しがしたい」、「いつも笑顔にしてくれる子どもや孫に贈り物をしたい」そう考えた参加者の方々が、どのテキストにも載っていない独自の編み方を学び、新たな作品を創り出しました。それが「南三陸編み」です。
独自に設計された木型と細かいクラフトで絵柄を織りなす「南三陸編み」は町内で話題となり、これまで100名以上が活動に参加。現在は、オーダーメイドでの販売や公共の場での展示も増えてきているそうです。
今回のイベントでは、そんな「南三陸編み」を使った籠づくりのワークショップを行います。希望される方には、30名様限定で事前に材料をご家庭へ配送。配信を見ながら籠を作っていただけます。
※参加方法は、この記事の末尾にてご紹介しています
特定非営利活動法人Peace Winds Japan
国内外で自然災害、あるいは紛争や貧困など人為的な要因による人道危機や生活の危機にさらされた人びとを支援する国際協力NGO。これまで世界33カ国で活動。緊急災害支援プロジェクト・空飛ぶ捜索医療団“ARROWS”の運営や、社会問題の解決を目的とした活動にも力を入れており、地域活性化や犬や猫の殺処分ゼロを目指した動物の保護・譲渡活動などにも取り組む。
https://peace-winds.org/
晴谷驛(ハレバレ―)
宮城県南三陸町の入谷地区に2015年7月1日竣工。運営・管理は「びば!!南三陸」。PWJの全面協力のもと建設事業が行われた。名前の由来は、利用者に「晴」れやかな顔で活動してほしいとの願い、拠点を置く入谷の「谷=バレー」、シリコンバレーのように多くのアイデアが生まれる場所であってほしいとの願い、そして、人々が賑やかに交錯・交流する「駅(プラットフォーム)」となってほしいとの願いを込めてつけられた。
ワークショップの様子は参加を申し込まなくても、FIAT YouTubeチャンネルにて10月25日(日)17:00から配信されるオンラインイベントで見ることができます。
※申込みがなければ事前の材料送付はできませんのでご注意ください
※申込み方法は記事の末尾にて紹介しています
18時までおよそ1時間にわたって展開される番組内では、ワークショップのほかにも、
(1)FIAT×仙台箪笥コラボ「ピクニック カトラリーケース」完成発表
(2)トークイベント「被災、コロナを超えたニューノーマルな産地とのつながりとは」
(3)仙台市秋保の地のものづくしのオンラインクッキング
などのコンテンツをご用意しています。ぜひ、ご興味のあるコンテンツがあれば併せてお楽しみくださいね。
「FIAT×MADE IN JAPAN PROJECT」では、伝統の技術を現代に活かすため、日本の伝統工芸品とコラボレーションし、多くの製品を世に送り出しています。今回コラボレーションしたのは、仙台を代表する伝統工芸品「仙台箪笥」。
仙台箪笥は、仙台藩の地場産業として江戸末期に誕生。武士たちが刀や羽織を納める生活財として愛用され、寸法は刀をしまうことに由来しています。指物、漆塗り、金具の3つの工程を経て出来上がる仙台箪笥は、高い実用性と芸術性を兼ね備えた特徴のある箪笥として、現代においても非常に珍重されています。
今回「FIAT×MADE IN JAPAN PROJECT」で製作したのは、仙台箪笥の実用性と芸術性を兼ねた、屋外でも使えるピクニックカトラリーケース。前回の大分県・別府竹細工で作られたバスケットにつながる、FIATピクニックシリーズのひとつです。
金具の部分にはFIATのエンブレムがレリーフであしらわれ、ピクニックに便利な軽くて取り回しの良いケースながら、仙台箪笥のもつ重厚さをも同時に表現しています。ピクニックバスケットの仕切りは、小物入れとして使いつつ、ピクニック時には台としても使えることをイメージしています。
また、仙台の若手木作家によるカトラリー(箸、スプーン、フォーク、取皿)も同時に制作。これらのFIAT x MIJPオリジナル工芸品は、今後オープン予定のMIJP直販サイトにて限定販売が行われる予定です。
今回のFIATxMIJPは、「新たな生活様式の中での産地とのつながり方」を考える機会になりたいと考えています。
そこで、「被災、コロナを超えたニューノーマルな産地とのつながりとは(仮) 」をテーマにトークイベントを開催!
▲左から、仙台箪笥職人の熊野 彰さん、株式会社仙台秋保醸造所代表の毛利 親房さん
など、秋保の地で活躍する方々に登場いただき、新型ウイルス流行後の新たな生活様式における各地域のつながり方について考えます。
仙台市秋保で育った「地のもの」を使ったオンラインクッキングを開催!
ご家庭でも楽しめるレシピをご紹介いたします。
今回ご紹介した震災復興特別企画「籠づくりワークショップ」は、ご紹介したとおり、下記の「FIAT YouTubeチャンネル」で配信されるオンラインイベント内にて開催されます。
FIAT YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/user/FIATtv
10月25日(日)17時〜配信開始(約1時間)
ワークショップ含め、イベントの閲覧は事前登録なしに上記のURLからできますが、ワークショップへの参加を希望される方には、抽選で30名様限定にて材料を事前にご家庭までお届けします。ご希望の方は、以下のURLからふるってご応募ください!
ご応募はコチラ
※ご参加が決定された方には、事前にメールにてご参加決定のご連絡をいたします
3.11後の南三陸町で生まれた「南三陸編み」。震災から9年間、南三陸の人々が祈りを込めて紡いできた「文化」でもあるこの籠を作ることは、震災復興の一助となるはずです。
ぜひこの機会に、美しく実用性もある「南三陸編み」の籠をご自分の手で作ってみませんか?
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