2020年に40周年を迎えた、FIAT Panda(フィアット パンダ)。
1980年に誕生した初代から、2003年にモデルチェンジした2代目、そして2011年から現在にいたる3代目までPanda 40周年の変遷を、いま見ても新鮮な当時のグラフィック広告とともにご紹介します。
※記事トップの画像は1980年、Pandaデビュー時にイタリアで掲出された広告
イタリアを代表するデザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロ率いるイタルデザイン社が開発を担当し、1980年にデビューした初代Panda。直線基調のボディパネルに平面の板ガラスを組み合わせることで開発・製造コストを抑えながら、イタリアらしいデザイン性とスペース効率を両立。日本を含む世界各国で人気のロングセラーモデルとなりました。
1980年、発売時のキャッチコピーは「La grande utilitaria.(偉大な、大きな大衆車)」。車の大きさとその汎用性を、遊び心を持って伝えています。
20年以上も生産され続けた初代Pandaに代わって、2003年からは2代目が登場。SUV的なコンセプトのもと、背が高く丸みを帯びたフォルムに、コンパクトながらも広い室内スペースを持つ5ドアハッチバックへと進化。2004年には、欧州カー・オブ・ザ・イヤーを受賞。日本では同2004年にデリバリーが開始されました。
2003年のインターナショナルローンチキャンペーン。「Don’t call me baby.(ベイビーと呼ばないで)」というキャッチコピーのもと、威風堂々たるデビューを飾りました。
初代に引き続き、2代目Pandaでも四輪駆動の4×4をラインナップ。こちらの広告では、自慢の走破性能をユニークに伝えています。キャッチコピーは「Life is full of ups and downs.(人生は波瀾万丈)」。
2006年には1.4L 直列4気筒 DOHCエンジン+6速MT搭載のスポーティーモデル「100HP」を発表。こちらはフランスの広告で、キャッチコピーは「LE DIABLE S’ HABILLE EN PANDA(Pandaを着た悪魔)」。ふだんのPandaとはがらりと異なる大人のムードを漂わせています。
「Good news for nature, Fiat already reduces its CO2 emissions.(自然界に朗報、FIATはすでにCO2排出量を削減)」と、Pandaの環境性能を伝えるフランスの広告。美しく茂る花畑を、ミツバチが元気に飛び回る様子が描かれています。
2009年〜2010年にわたって展開された、「LESS IS GENIUS(少ないことは才能だ)」キャンペーン。「CO2排出量」「価格」「サイズ」「燃料消費」など、Pandaの“LESS”な特徴をユーモラスに表現しています。
2011年より現行の3代目へとモデルチェンジしたPanda。2代目のデザインコンセプトを引き継ぎ、そこにシカクとマルのあいだのカタチ「スクワークル」をちりばめた、誰もが親しみを覚えるようなルックスです。全高はタワーパーキングに収納できるサイズに抑えながらも、室内空間は拡大。環境や燃費、安全性能など、あらゆる面でリファインされました。
まるでSFのようなこちらのビジュアルは、「SURPRISINGLY PANDA(驚きのPanda)」をテーマにした2012年の広告。日常のさまざまなニーズに合わせて、ドライバーを驚かせるようなパフォーマンスを発揮してくれることを伝えています。
2012年のイタリアの広告がモチーフにしたのは魔法のランプ。「あなたが望むすべてを求めることができ、求めたものよりはるかに多くのことを発見できる」というPandaはまるでランプの精!?
2015年には、イタリアではだれもが知っているレインウェアブランドK-WAY(ケーウェイ)とコラボレーション。フランス生まれのK-WAYですが、2004年にはFIATと同じくトリノが本拠地に。そんな2社がタッグを組んで、K-WAYの世界観がPandaのデザインに表現されました。
2019年には、イタリアのファッションブランドTRUSSARDI(トラサルディ)とコラボレーションし、ラグジュアリーな装いに。TRUSSARDIのロゴ入りシートベルトが全面にあしらわれたビジュアルは、ふだんのPandaとは異なるエレガントな印象です。
ときにユーモラスに、ときにクールに、さまざまな表情を見せてくれるPanda。なにものにも縛られない自由なスタイルや使い勝手が、40年という長きにわたって世界中で愛され続けている秘密かもしれません。広告の中で、そして暮らしの中で、つぎはどんなPandaが見られるか楽しみです。
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