クルマの購入において、クライマックスともいえる「納車」。契約をしてからとても待ち遠しい納車日は、まだクルマを買ったことがない方にとってはベールに包まれた1日でもあります。
今回は、フィアットのPanda(パンダ)を購入した井熊さんの納車に密着。実際の納車とはどのようなものでしょうか? 納車未体験の方、これから初の納車を迎える方は必読です。
2021年1月某日、Pandaの納車日。井熊さんが訪れたのはフィアット/アバルト東名川崎。2020年6月にリニューアルオープンしたばかりの、明るく清潔感のあるショールームが魅力のオフィシャルディーラーです。サービス工場も併設しており、以前にはフィアットのメンテナンスに関する記事で登場したこともあります。
まずは、井熊さんの担当セールススタッフで、クルマの検討から購入、納車、アフターフォローまで一貫してサポートする田中さんに、納車の基本についてお話を伺いました。
— そもそも納車とは何でしょうか?
田中さん:納車とは、クルマを販売業者からお客さまに納入することです。クルマは販売店で見て気に入ったからといって、その場で購入してすぐに乗って帰ることはできません。在庫がある場合でも、ご契約いただいてから納車まで車庫証明、車検整備、名義登録などの手続きで2〜3週間はかかります。また車両の在庫がなくオーダーになる場合は、3カ月ぐらい必要です。
— 納車の多い日時は?
田中さん:最も納車が多いのは、土曜日の午前中になります。やはりクルマを受けとってすぐ、どこかにドライブしたいということが理由でしょう。その反面、日曜日の夜の納車はあまりないですね。あとは大安など、縁起の良いとされる日を選ばれる方も多いです。
— 納車の場所は選べるのですか?
田中さん:自宅納車と店頭納車からお選びいただけます。ただ、ご自宅での納車の場合は別途費用が必要となることもあり、現在では店頭での納車が主流です。店頭での納車時には、今後お客さまをサポートさせていただくスタッフもご紹介いたします。
— 現在乗っているクルマと入れ替えの「代替購入」の方も多いと思うのですが、フィアット車以外でも下取りできますか?
田中さん:メーカーを問わず可能です。納車時には、思い出の詰まった前のクルマと、新しく購入したクルマを並べて記念撮影される方も多いですよ。
ではいよいよ、納車の実際の流れを3つのパートに分けてご紹介します。納車に必要な時間は30分〜1時間を目安にしておくといいでしょう。
「納車にかかる時間はまちまちですが、Pandaの場合は装備や機能がシンプルなので説明時間が短くすみ、比較的早めに終わると思います」(田中さん)
1. 車検証など書類の確認
納車日は予約の時間に来店し、まずは車検証の名義などが正しく表記されているか確認します。
納車日当日に印鑑など必要な持ち物はとくにありませんが、免許証はお忘れなくお持ちください。お忘れになるとクルマに乗って帰ることができませんので……。
2. クルマの確認、機能説明
つぎにセールススタッフと一緒に、実車をチェックします。新車の場合はボディカラーが合っているか、頼んだオプションが取り付けられているか、車内外に傷や汚れがついていないかなどをご確認ください。また中古車の場合は事前に依頼した修理がされているかという点はしっかりチェックした方がいいでしょう。
チェックと同時に、セールススタッフがクルマの運転や装備、機能などに関する説明を行います。たとえばPandaの場合、日本車とは使い勝手が異なる部分や、デュアロジックをはじめとする独自のテクノロジーなど、ユニークな点もあります。分からないことは何でも質問してください。
3. 受け取りのサイン
クルマに問題がないことを確認できたら、受け取りのサインをして納車の手続きは終了。これにて晴れて“マイカー”となります。
最後に、納車の手続きを終えてPandaオーナーとなった井熊さんにお話を伺いました。
— まずPandaを購入したきっかけを教えてください。
井熊さん:僕はフォトグラファーの仕事をしていて、実は半年ほど前に撮影の仕事でPandaを運転させていただく機会があったんです。
当時乗っていたクルマにも満足はしていたのですが、Pandaを運転したときに「こんなに楽しいクルマがあるんだ」と感動して。僕は趣味がバイクで、Pandaに乗るまではクルマというのは単なる移動手段だと考えていたんですが、これからはクルマも趣味のひとつになりそうです。
— 仕事で一度乗っただけで購入を決めたのですか?
井熊さん:はい。その後、妻には試乗してもらいましたが。とりあえずPandaに乗ったことがない人は、ぜひ試乗してみてほしいですね。一度乗ってみると、運転が好きな人にはすごく刺さるはずなので。
あと、見た目のデザインも抜群に好みです。特別個性が強いということはないですが、日本のクルマにはない絶妙なセンスが感じられますよね。現行のPandaは3代目ですが、10年モデルチェンジをしておらず、デザインの息が長いところも魅力です。
— ボディカラーは真っ赤なアモーレ レッドですね。
井熊さん:メディテラニアン ブルーと迷ったんですが、妻と協議してアモーレ レッドにしました。傷が目立たなさそうで、使い倒したときにいい感じに味わいが出そうだなと。
— もうすぐお子さまが生まれて4人家族になるそうですが、Pandaの広さは問題なさそうでしょうか?
井熊さん:前のクルマがトールワゴン系だったので、正直なところ体感ではだいぶ狭くなりましたが、そこは妻が許してくれたので(笑)。けして余裕があるとまではいえませんが、4人で乗っても必要十分な広さはあると思います。扱いやすい5ナンバーで人と違うおしゃれなクルマとなると、Pandaは唯一無二の存在じゃないかと。
— お子さまもPandaを気に入っていますか?
井熊さん:まだ上の娘が3歳なので、どこまで理解しているかは不明ですが、認識はしているようです。以前お出かけしたときに、娘がミニカーを欲しいと言って手に取ったのが偶然フィアットの500(チンクエチェント)だったこともあり、不思議な縁も感じています。
— これからPanadaと一緒にどのような暮らしを楽しみたいですか?
井熊さん:前のクルマも週末に家族で出かけたり、仕事でも機材が多いときは使ったりしていましたが、これから家族が増えるのでよりクルマの活躍するシーンが増えそうです。
こんな情勢なので遠出するというよりは、まずは近場でドライブを楽しみたいなと。早く家族みんなでPandaに乗って、いろんなところに行きたいですね。
***
インタビューを終えて、自分のPandaを運転して帰る井熊さんを、ディーラーのスタッフが総出でお見送りします。
そしてここからが重要です!
新しいクルマを手に入れると走りながらいろいろ触りたくなってしまうことが往々にしてありますが、そこはガマンして運転に集中を。ご帰宅後に、たっぷりと触ってください。
安全運転で帰ることこそ納車の一番大切なポイントかもしれません。無事ご自宅に着いてはじめて納車は完了、新しくはじまるカーライフを楽しんでくださいね。
【取材協力】
フィアット/アバルト東名川崎
〒216-0011 神奈川県川崎市宮前区犬蔵1丁目25-10
営業時間 10:00 – 19:00
定休日 火曜日・水曜日(祝日は営業・翌平日休)
電話番号 044-750-9388
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